6/30(日)にスウェーデンで開催されたウィメンジョッキーズワールドカップでJRA唯一の現役女性騎手藤田菜七子騎手が最終レースで逆転勝利し2勝、2着1回という成績で優勝を納めた。
新しいスターの誕生
世界各国から10人の女性ジョッキーが集まり5レースでのポイントで世界No.1女性ジョッキーを争うというこの戦い。
騎乗する馬もA.B.Cの3ランクに分かれていて極端に馬の実力に差が生まれないように考えられている。
藤田菜七子騎手は6着、1着、5着、2着という成績で最終レース時は総合ポイント第3位という状態であった。
その最終レースで3番人気チルターンズを勝利に導き見事世界1の女性ジョッキーの座を手にした。
もちろん運という要素も少なくないとは思う。
いくらランク分けされているとはいえ騎乗できる馬によって勝てるチャンスは大きく変わってくる。
だがしかしこの藤田菜七子騎手が凄いと思う部分はその運をしっかりと味方につけられる部分だと言える。
スターの素質
運も実力のうちという言葉は好きではない。
何故なら運が実力なのではなく運を引き寄せるだけの実力が大切だと思うからだ。
この藤田菜七子騎手は若干21歳。
それでいてこれだけの結果を残すことが出来ているのはもちろんJRA唯一の女性騎手という話題性もないわけではないが何よりもしっかりと結果を出している部分も間違いない。
どんなに愛される人間でも結果を全く出せないようでは騎乗機会は減る一方である。
正直コパノキッキングでG1挑戦という話を聞いたときに真っ先に浮かんだ感想は【可哀想】である。
コパノキッキングは実力馬ではあるもののフェブラリーステークスは1600mという初めての距離。
圧巻の成績を挙げたマーフィー騎手が根岸ステークスを制しその後に距離延長はこの馬のプラスにならないと発言して帰ったくらいにこの馬はスプリンターとして見られていた。
とはいえカペラステークス、根岸ステークスと重賞を連勝する実力馬。
勝てばいい馬に乗せてもらったから、負ければ実力不足と叩かれるのが目に見えていた。
その初めてのG1レースフェブラリーステークスで5着という成績。
若干位置取りが後ろ過ぎたと言えなくもないがオーナーの意向もあった上でのこの騎乗で初めてのG1レースを5着は立派を超えて素晴らしいとしかいいようがない。
たらればを言えば違う騎手を乗せていたら3着はあったかもしれない。
しかしたらればとはいえ3着があったかもしれないと思わせるだけ馬の実力を引き出したことも間違いない。
このレースを見たときに藤田菜七子騎手はやっぱりもっている人間なんだなぁと思わされた。
今後の活躍に注目
そのコパノキッキングに騎乗し挑んだ東京スプリント競走は初めての重賞制覇なるかと言われたが出遅れ、悪天候による不良馬場もあり2着になってしまったものの着外もあるかという出遅れからよくここまで巻き返したともいえるしコパノキッキング云々もそうだが勝ったキタサンミカヅキが強かった。
そのコパノキッキングに騎乗し11月にはアメリカのG1レースBCスプリントに挑戦するというこの藤田菜七子騎手。
ルーキーイヤーに挑んだ初めての海外遠征ではパドックで騎乗馬に振り落とされ涙の競走除外となった藤田菜七子騎手がその3年後に世界女王である。
初重賞勝利、そしてG1制覇の道は決して近いだろうとは言えないがこのもっている騎手はそれも成し遂げてしまうだろうという期待を抱かせる。
今週は福島競馬場での騎乗。
前走11番人気ながら4着と好走したゴールドサーベラスと共にG3七夕賞を戦う。
今後の活躍が非常に楽しみだ。
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